「奥の細道」を旅した俳聖 松尾芭蕉。出羽三山参詣のため庄内・鶴岡を宿した時に食べた「民田なす」。 この鶴岡特産の民田なすの浅漬けは、夏を彩る食べ物として地域で長く愛されてきました。浅漬けやからし漬けででは、大いに特徴を発揮する皮の堅さがマイナスとなり、近年では皮のやわらかい「梵天なす」や「薄皮丸小なす」に栽培が移ってきています。 「薄皮丸小なす」は、山形県南陽市の沖田与太郎氏が昭和20年代に新潟からの行商人を通じて、ナスの種子を入手し、選抜したのがきっかけとされています。地域に出回った当初は「沖田なす」と呼ばれ、その後、「薄皮なす」、「薄皮丸なす」と表現が変りました。小なすとして収穫され、皮が薄く、柔らかいため、一夜漬けに向き、自家用野菜として古くから山形県置賜(おきたま)地域全体で生産されてきました。果実は丸く、一口大の大きさで収穫されます。 「梵天丸なす」は、米沢藩の上杉景勝公の時代に直江兼続公が藩のお菜場の窪田町家中の武士に窪田茄子を作らせ、この窪田茄子を上杉鷹山公が普及させたとされています。この窪田茄子を昭和60年頃に仙台長茄子と交配させたところ、窪田茄子の歯ざわりの良さと仙台長茄子の色彩の良さが兼ね備わった品種のナスができ、収量が多く、病気にも強く、品質が良いため栽培が盛んになりました。「梵天丸なす」の名前の由来は、伊達政宗が米沢に住んでいた幼少時の名前 梵天丸に由来しています。 |
めずらしや 山をいで羽の 初茄子 |
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『奥の細道』 松尾 芭蕉 |
※ お届け時期は、7月中旬頃からとなります。 |
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