だだちゃ豆は、山形県鶴岡市周辺で江戸時代から受け継がれてきた10種類の枝豆で、サヤが茶毛で、くびれも深く見た目はよくありませんが、旨味と甘さが他の枝豆にないものです。この種を他の土地で栽培しても同じ味にならないという不思議な性質を持っています。 「だだちゃ豆」誕生の地として知られます鶴岡市白山地区で栽培される「だだちゃ豆」は、特に美味しい枝豆として「白山だだちゃ」と呼ばれ他の「だだちゃ豆」と区別され取り引きされます。 |
「だだちゃ」とは、山形県庄内地方の方言で、「中高年の男性」「おやじ」「お父さん」という意味です。 江戸時代の庄内藩の枝豆が大好きな殿様が、毎日献上される枝豆をさして、「きょうの枝豆は、誰が作ったものだ?」と問いかけを 庄内弁で「きょうのは、どこの『だだちゃ』のだ?」としたことが、「だだちゃ豆」の名前の由来として有力な説になっています。 |
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※ お届け時期は、8月上旬から9月初旬頃となります。 |
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鶴岡市特産の白山だだちゃ豆の「おいしさの秘密」が科学的に実証 山形大学農学部で10数年来、枝豆の研究に取り組んできた阿部利徳教授は、白山だだちゃ豆のおいしさを専門の研究分野である植物遺伝・育種学の立場から明らかにするため、成分分析などを行い、そのデータをまとめ論文として日本食品科学工業会誌に発表した。 分析では、だだちゃ豆の食味を、他の9品種の枝豆との含有成分について調べた。その結果、生のだだちゃ豆は、うまみ成分となる遊離アミノ酸の含有量が、一般の枝豆の約3倍であることが分かった。 次に遊離アミノ酸の構造成分を調べたところ、白山だだちゃ豆は甘味に関係するアラニンが極めて高く、うまみと酸味につながるグルタミン酸とアスパラギンも多いことが分かった。 また、ショ糖と呼ばれる糖分がほかの枝豆の1.5〜2倍と高く、甘味とうまみの両方で他の品種より勝っていることがデータとして現れた。さらに、多く含まれているほど、栄養価が高いとされているグリシニンの比率も多品種より上回っていた。 阿部教授は、「発芽玄米に多く含まれ、血圧を下げる効果があるギャバというアミノ酸も普通の枝豆の5〜6倍多かった。白山だだちゃは、甘味とうまみを多く含み、栄養面でもすぐれた枝豆であることが科学的に実証できた」と語っている。また、教授は白山だだちゃの外観にも着目しており、独特のしわと、根につながる胚軸という部分が大きく隆起していることが、他の枝豆と異なり、そこにうまさの秘密があるのではと推測している。 豆を茹でた後の遊離アミノ酸量は、各品種とも生のままより74%前後に減少することから、少ない水で茹でたり、茹で過ぎないようにして、たっぷりの水で3分間茹でるのが一番おいしい食べ方であると、阿部教授はアドバイスしている。 |